どんなに良い写真を撮っても、あとから見てぶれている時ほど残念なことはありません。
後で気づいてもその瞬間は撮り直しができません。
最近のカメラは「手ぶれ防止機能」があるものの、自分で気をつけられる部分は気をつけて自衛したい!
手ぶれのは原因や起きやすいシチュエーションを把握しておくだけでだいぶ防ぐことができます。
少し意識するだけで違うので、ぜひ実践してみてください!
手ぶれの原因って何?
ぶれの原因は「カメラ」又は「被写体」が動くこと。
前者を「手ぶれ」、後者を「被写体ぶれ」と呼びます。
写真が撮れる仕組みは「シャッターが開いている間、光を取り込む」ことです。
この間にカメラが何かの原因で動くと、その動きがぶれとなって表れます。
具体的には
- 撮影者側が動いた結果カメラが動く
- シャッタースピードが遅い
大きくこの2つに分けられます。
「こんなことで?」と思うほど、些細なことでも手ぶれは発生します。
そして特定のシチュエーションでは、さらに手ぶれが起きやすいです。
気をつけたいシチュエーション
手持ち撮影時
どんなシチュエーションでも手持ちの場合はブレが起こりえます。
特にカメラが重い場合は手元がプルプルしがち。
片手で持ってシャッターを切るのはさらに安定せず手ぶれが発生してしまいます。
岩場や砂浜などでの撮影
岩場や砂浜などは足元が不安定になりやすく、結果手元もぶれてしまいます。
こういった場所は三脚も立てづらいので特に注意が必要です。
極端なロー/ハイアングル
無理な体勢での撮影した場合も安定して構えられず手ぶれが発生しやすいです。
ちょっと構図を変えたいからとハイアングルの際に背伸びして撮っても結果ぶれて使い物にならない可能性も大きいです。
遠くの被写体を撮影
ズームでの撮影はシャッタースピードが遅くなるため、通常よりもブレやすくなります。
遠くのものを撮影したいときはズームは必須ですが、ブレのリスクは高くなることを覚えておきましょう。
手持ちで撮影するとぶれが顕著に現れやすいので、三脚をつかうなど手ブレ防止対策を行いましょう。
暗い場所(室内、夜間、夜景など)での撮影
暗い場所でもシャッタースピードは低下します。
また花火などを撮る際に軌跡を捉えるためにシャッタースピード設定が長くするとさらにブレは倍増。
手持ちでの花火撮影はほぼブレると思っておいたほうが良いでしょう。
飲み会の席での写真
薄暗い室内、酔っ払って動く被写体、さらには撮影者も酔っていたらブレる原因は満載です。
歓送迎会など記念の写真を撮るときは、飲む前に行いましょう。
カメラの手ぶれ防止機能を初心者向けに説明
最近のカメラは優秀な「手ぶれ防止機能」がついています。
詳しく知る必要はありませんが、仕組みを知っておくと今後のカメラやレンズ選びにも便利。
手ぶれ防止機能には「光学式」と「電子式」の二種類があります。
<光学式の特徴>
- カメラ内部のパーツ(CCDや補正用レンズ)を、揺れとは反対の向きに動かすことで手ぶれを軽減する
- 近年は光学式が主流
- 高性能な反面高額になりがち
- カメラ本体側に仕組みがあるものを「センサーシフト方式」、レンズ側にあるものを「レンズシフト方式」と呼ぶ
<電子式の特徴>
- 写した画像を電気信号レベルで補正する仕組み
- 元画像を予測したり、複数枚の画像から復元するなどの方式がある
- 安価ではあるが、光学式よりと比べると画質が悪い
- 補正するのに若干タイムロスが生じることがある
今は光学式が主流で、各メーカーによって名称も様々です。
カメラを選ぶときは手ブレ補正機能に注目してみるのも面白いですよ!
手ぶれ絶対阻止!自分でできる手ぶれ対策方法
手ぶれを最低限にするため、まずは自分でできる対策から始めましょう。
すぐできて効果大です!
撮影姿勢の基本を守る
撮影の基本姿勢は
- 身体の中心で構える
- 脇を締めて両手で持つ
- グリップを握る
以上を意識するとぐっと安定します。
動かないものに身を委ねる(壁、木、電柱など)
身体を動かさないためには、身体や腕を固定してしまうのが一番。
ただ立っているよりも、壁などにもたれかかったり、腕を壁につけたりすることでブレを防ぐことができます。
息を止めてシャッターを押す
呼吸するときは以外と身体が動いてしまっているももの。
シャッターを押すときは呼吸を止めてみましょう。
ゆっくりシャッターを押す
シャッターを押すこと自体の振動も侮るなかれ!
意外と押す瞬間にぶれてしまうことも多いです。
ゆっくり通すことで指の動き、手の動きによるブレを防げます。
タイマーで撮影する
シャッターを押す際のブレを無くすなら押さないのが一番!
タイマーで撮影すれば押す動作自体をなくすことができます。
カメラを置いて撮影する
三脚がなくても、テーブルなどにカメラを置いて撮影すれば手ブレは抑えられます。
タイマー撮影は設定がめんどうという人はこちらが手軽です。
ストロボを使う
暗い場所での撮影はシャッタースピードが遅くなり、ブレが発生しやすくなります。
暗さを活かしたいなどの理由がない場合はストロボを使って明るくさせてから撮ることでシャッタースピードを維持できます。
シャッタースピードを速くする
ストロボの明るさでは意図した写真が取れない場合は、設定でシャッタースピードを早くしてみましょう。
手持ちで手ぶれが発生しにくいシャッタースピードは「1/焦点距離」と言われます。
焦点距離が(35mm換算)100mmなら「1/100」より遅くすると、手ぶれが発生しやすいわけです。
スピードを変えられないケースもありますが、目安として覚えておくと便利です。
手ぶれ防止の便利グッズ
次はグッズを使った手ぶれ防止策です。
「手ぶれと言えば三脚(一脚)でしょ?」
と思ったあなた、大正解です!
カメラやレンズがぶれる原因は、そもそも持っている人間のせい。
人間の代わりにカメラを持ってくれる三脚や一脚が手ブレ防止には一番効果的です。
ただ「三脚が軽い」「風が強い」「足元がかなり不安定」な時は、三脚でもカメラが揺れてしまうことがあります。
そんな時は、三脚の脚に重しを付けるテクが便利!
三脚によっては重しを引っ掛ける場所があったり、三脚用ウェイトというグッズもあります。
大自然の中などでは、大きな石で代用している人もいます。
三脚以外の手ぶれ防止グッズで便利なものは
外部ストロボ:発光することでシャッタースピードを速くでき、手ぶれ軽減。
グリップ:自分の手に合ったグリップにすることで安定感UP。
カメラリグ:カメラに装着する補助機材のこと。身体に密着させて安定させ、手ぶれを防ぐ効果もある。動画撮影にも便利。
ジンバル:ジンバルにカメラを装着することで、撮影者の細かい揺れ、歩いた振動を吸収してくれる。動画撮影にも便利。
などが挙げられます。
各種あるので自分の撮影スタイルに合ったものを使いましょう。
ジンバルはカメラだけでなく、スマホにも装着できるのでスマホでの写真・動画撮影にも活躍しますよ!
手ぶれを克服してクリアな写真を撮ろう
たかが手ぶれ。
撮影時はそう思っていても、後から大きな画面で見るとせっかくの写真がぼんやりボケてがっかりすることも。
ピタリと狙った場所にピントが合い、ぶれがないだけで、一皮剥けたようなクリアな写真になります。
手ぶれに気をつける、そのひと手間が写真をグッと良くします。
ぜひ実践してみてくださいね!