Camecon Magazine

撮影テクニック 2021.08.28

知ってるだけで写真が垢抜ける!レイルマン比率を使った構図のコツ

写真を撮る時「悪くないけど今ひとつ」「気をつけることが分からない」そんなことありませんか? 構図を決める時、すぐ使えて垢抜けるレイルマン比率を使ってみましょう。 レイルマンの基礎、メリット、使い方を詳しく解説。なんとなく撮るからはもう卒業です!

あなたは写真を撮る時、どうやって構図を決めていますか?

「そこまで深く考えてない」

「何に気をつければいいか分からない」

そんな人が多いのではないでしょうか。


プロではないので、そこまでゴリゴリに構図を考える必要はありません。

でも、やっぱり一歩垢抜けた写真にしたいですよね。

ここでは「レイルマン比率」を使って、構図を簡単に垢抜けさせるコツを解説します。

簡単な手法なので一度取り入れてみてください。

レイルマン比率とは?3分割法との違い

写真をうまく撮りたい、と思ったことのある方なら「構図」ご存知でしょうか?

誰もがセンスだけで撮っているわけではなく「こう撮れば決まる」定石のようなもの。

画面を縦横3分割した「3分割法」が有名です。

縦と横の線が交わる4つの点に被写体を配置する手法です。


ではレイルマン比率(構図)とは?

鉄道写真家の中井精也さんが考案した構図です。

鉄道、だから「レイルマン」と名付けたんですね。


レイルマン構図は、まず縦に4分割する3本の線を引きます。

その線と対角線が交わる4点がレイルマン比率ではポイント。

(中央の点は除く。)

3分割法と比べてみると、レイルマンの方が被写体が外側に配置されているのが分かります。

これによって作品にどっしりした安定感や、ゆったりとした余裕を表現する効果が生まれます。


ただ、これはどちらが良いという話ではありません。

レイルマン構図を使うことで安定感や余裕を表現しやすいだけのこと。

3分割法やその他の構図も同じです。

あなたの撮影の手助けとなる道標であって、どれがいいか決めるのはあなた自身です。


とはいえ「レイルマン比率」を知らなかった方は、一度撮影に取り入れてみましょう!

なんとなく撮るは卒業!垢抜けた構図がすぐできる

普段から写真をよく撮る人にありがちな、

「毎回似たような写真になる」

「今ひとつだけど、改善点が分からない」


そんな時は、レイルマン比率を取り入れて構図を作ってみましょう。


まず撮影前の準備として「グリッド線」を表示してください。

ほとんどのカメラアプリで設定できるのでチェックしてくださいね。

グリッド線がないと、被写体をどこへ配置していいか分かりにくいです。


とは言え、3分割のグリッド線しか表示できない時は、それより「対角線上に外側」と意識してください。


そして撮影時にはレイルマン構図の4点のどれかに、被写体(主題)を配置しましょう。

今までなんとなく撮っていた時より、画面の中のバランスが格段に違ってきます。

カフェでのドリンクやスイーツ、道端で見かけた花、帰り道の夕日など。

なんでもまずは一番撮りたい物(主題)を、4点のどれかに持ってきます。


4点のうちどこにするかは、上下左右どちらの広がりを見せたいかで決めるといいでしょう。

例えば風景で、空を多く見せたいなら下の2点のどちらかにしてみる。

動物が被写体なら、目線の先の広がりを見せるために進行方向を広くとるなど。


ピンとこなければ被写体を移動させていろんなパターンで撮ってみましょう。

まずは4点を意識して撮ることが大切です。

【応用】構図にレイルマン比率を使いこなす具体例

さらにレイルマン比率を使って、垢抜けた写真を撮る具体例を紹介します。


まずどれにも言えることですが、常に水平を意識しましょう。

いくら4点に被写体を配置しても、変に傾いているのはNGです。

意図しない傾きは見る人に違和感を与えます。

ビシッと水平を保つか、意識して傾きを表現してくださいね。


その上で「副題」「奥行き」を意識して構図を作りましょう。


4点のうち1つは主題。プラス副題をもう1点に配置します。

バランス良く見せるなら主題・副題は対角線上に配置するのがおすすめ!

なんとなく配置するより安定感が増して垢抜けた印象になります。


さらに工夫するなら2つの位置関係もポイントです。

主題・副題のどちらかを奥に配置すると、手前→奥への視線の動きが生まれます。

これによって奥行き感や躍動感をプラスすることができるんです。


構図を決めるとき、ポイントは主題・副題の2つまでにしましょう。

欲張って被写体を増やしすぎると、配置をしっかりしてもパッとしない写真になってしまいます。

構図は「足し算ではなく引き算」と言われます。

無駄なものは勇気を持って「引く」ことが大切です。


ついついあれもこれもと撮ってしまいがちですが、レイルマン構図と引き算の極意で「垢抜けた写真」を目指しましょう。

まとめ:何気ない写真も垢抜けるレイルマン比率

レイルマン比率は鉄道写真から生まれたので、風景に適していると言われます。

でも日常の写真にも使いやすく、いつものイマイチ写真から簡単に垢抜ける手法です。


何気なく撮っていた毎日の写真も、構図を意識するだけでどんどん写真は上手くなります。

さらに日頃から「いいな」と思った写真を意識して見るようにしましょう。

どういった意図で被写体を配置しているのか、どんな効果を狙っているのかチェック!

レイルマン構図もあちこちで見つかるかもしれませんよ?