Camecon Magazine

撮影テクニック 2021.10.02

【カメラ初心者向け】カメラを購入したら試して欲しい撮影の基本とお手入れ方法

念願のカメラを購入した初心者さん。スマホと似た使い方ばかりしてませんか? どうすれば一味違う写真が撮れるのか。コツが分かると一気に撮影の楽しさが広がります!カメラの性能を生かした撮影方法と、愛機を長持ちさせるお手入れの基本をレクチャーします。

「きっとスマホより素敵な写真が撮れる!」そう期待して誰もがカメラを買うはずです。

でも実際撮ってみてどうでしょう。

思ったような写真が撮れていますか?


せっかくのカメラでも性能や使い方を理解せずに使うと、宝の持ち腐れです。

スマホとは違うカメラならではの撮影のコツと、大切な愛機を長く使うためのお手入れについて紹介します。


基本を押さえるだけで、写真はガラッと変わりますよ!

スマホからステップアップ!カメラ初心者向け撮影のコツ

まずは初心者さん向けの撮影のコツから。

スマホでは真似できない、カメラならではの性能を生かした撮影のコツです。

めちゃくちゃ基本だけど知っているだけですぐ違いが出るので、しっかり押さえておきましょう。

大型センサならではの表現力を活かそう

スマホとの大きな違いは大型センサです。

詳しい仕組みは置いといて、センサが大きいと表現の幅が広がると覚えておきましょう。

ボケ感

撮影していて一番違いが分かりやすく、カメラの魅力に気付けるのが「ボケ」です。

今のスマホもポートレートモードなど、背景をボカせる機能があります。

でも、ボケの強さ・美しさはカメラにかないません。


ボケ感を出したい時のポイント

・撮影モードはA・Av

・被写体にしっかりピント&f値を小さい設定にする

・被写体と背景(前景)は距離をとる

暗所撮影

次におすすめしたいのは「暗所撮影」です。

薄暗い室内や夜の撮影は、どうしてもブレたり何も映らなかったり。

でもセンササイズが大きいと、少しの光で驚くほど鮮明に撮影できます。


暗所撮影でのポイント

・モードはS・Tv

・ISO感度はAUTO(または大きめ)設定

・シャッタースピードは1/500秒を目安

圧縮効果

最後に「圧縮効果」です。

これはズームができる望遠レンズを使って撮影します。


圧縮効果は「写真上の遠近感を圧縮」する効果…と言っても、ちょっとイメージが付きづらいですよね。

例えばベタ踏み坂と呼ばれる橋の写真が有名です。

橋が空に向かって伸びているようなあり得ない写真も、圧縮効果が使われています。


圧縮効果のポイント

・望遠レンズの望遠側(ズーム側)で撮る

・なるべく奥行きや、被写体同士の距離をとる


グッとズームしても、大型センサだと画質も落ちず鮮明な写真が撮れますよ。

シャッタースピードは奥が深い

次にシャッタースピードです。

暗所撮影でも少し出てきましたが、シャッタースピードを設定したい時は撮影モードの「S・Tv」にしましょう。


シャッタースピードはまずは「ブレない」ための設定が重要。

動く物(ペット、スポーツ、人物など)の一瞬を切り取るためには、なるべくシャッタースピードを早くする必要があります。

屋外で動く被写体を撮るなら「1/1000秒」以上が目安です。


反対にシャッタースピードを遅くすることでできる表現もあります。

・滝の水が流れ落ちる様

・動体の動きをブレで表現

・なびく植物で風を表現

・星空・イルミネーションの撮影


カメラなら自在にシャッタスピードを変えられるので、スマホではできなかった表現ができます。

同じ風景でもシャッタースピードを変えるだけでぐんと印象が違って見えます。


<1/6秒>


<1/200秒>


ただ、手持ちの限界は「1/250秒」程度と言われているので、じっくり撮影したい時は三脚を使いましょう。

大切な愛機を長く使うお手入れの基本

大切な愛機、少しでも長く使いたいですよね。

カメラは精密機器なので、日頃のお手入れがとても大切です。


まずは、持っておくべきお手入れグッズを紹介します。

①ブロアー・ブラシ

②レンズクロス

③レンズクリーナー

④レンズペン


この4つは必ず持っておいていいグッズ。

特に①〜③はカメラ本体からレンズの掃除に必須です。


④はペンの形でコンパクトながら、ブラシとクリーナーが一体になった便利グッズです。

撮影中、急にレンズが汚れてしまった時の味方!

汚れたレンズでは撮影も台無しですからね。


また、カメラのボディ・レンズを劣化させないため、次の点にも注意しましょう。

・レンズフィルターを装着し傷から守る

・保管時は湿気・直射日光を避ける(できれば防湿ケースや防湿庫)

・使用ごとに掃除をする

・バッテリーを外して保管

・持ち運ぶ時は衝撃から守る(カメラバッグ・ケース)


カメラ自体「防塵防滴」などタフな物もありますが、精密機器であることを忘れずに!

特に湿気は大敵です。

使用時の水分や汚れをそのままにしておくと、ボディやレンズにカビが生えてしまいます。

カメラボディやレンズは高価な物ですから、後で後悔しないようお手入れのクセをつけておきましょう。


それに日々お手入れをすることで、より愛着が持てるようになりますよ。

まとめ:まず基本をおさえて撮影の楽しさを知ろう!

カメラを買ったばかりの頃って、理想の写真と現実とのギャップにショックを受ける人も少なくありません。

でもそれは、カメラの性能をまだ知らないだけ。

スマホとは違うカメラの魅力に気付けると、楽しくて仕方なくなります。


まずは「楽しく」撮影できること。それが一番大切です。

よく分からなくてとりあえずオートで撮っていた、というあなたも、ここで紹介したカメラならではの撮影方法を試してみてください。


自分の興味の持てる物、好きな物から初めて、少しずつステップアップしていきましょうね。