Camecon Magazine

撮影テクニック 2021.09.04

旅できない今こそ!旅好きの写真欲を満たす非日常の構図マジック

自由に旅できない旅好きさんのストレス…お察しします。 でも、旅先の写真が撮れない今こそ日常を見直すチャンス! 日常を非日常へ変える写真の構図マジックをbefore/afterを交えて紹介します。 旅再開の日まで、日常の中で写真を楽しみましょう!!

マスク着用が日常になってから、はや1年以上が経ちました。

なかなか遠出できず、せっかくの休みに旅行も行けない。

旅好きさんには大変きつい現状ですよね。


旅の写真を見返してはため息をつく。

そんな日々を過ごしていませんか?


旅は非日常。

でも、気づかないだけで、変わらぬ日常にも非日常は転がっています。

ここでは写真の「構図」だけで日常を非日常へ変えるコツを紹介します。

旅できなくても写真を楽しみつくす方法

今の時点で、自由に旅できるようになるにはまだ時間がかかりそう…。

そんな今だからこそ、当たり前の日常を見直してみるチャンスです。


具体的には「日常の写真を楽しんで撮る」ことです。

「毎日見ている景色、物を撮ってもおもしろくない!」

そう思うかもしれませんが、実は写真は撮り方で激変します。


同じ場所、物でもパッと目を惹く写真ってありますよね。

あれにはいろいろコツがあって…。

その中でも今回は「構図」について深堀りしていきます。


被写体はなんでもありですが、地元の行きつけの場所やお店を撮ってみるもいいですね。

「旅ができるようになったら行きたい場所」をリサーチをしている人も多いですから、SNSに投稿してみるのもおすすめです。

日常を非日常に変える構図マジック【before/after例あり】

では「構図」で写真を変えるテクニックを2つご紹介します。

before/afterの例を一緒にご紹介するので、今すぐ試せますよ!

目の付け所が違う!目線の位置にこだわろう

まず注意するポイントは「目線」です。


今あなたがいる場所、そこから写真を撮るとします。

自宅のリビング、行きつけのカフェ、近所の商店街など。


日常は「あなたの目線」。

非日常はそれ以外に潜んでいます。


子供目線、猫目線。

なんだってOKです。

机の上に置いてある鉛筆目線だって大丈夫!


日常のものを「あれ?なんか違う。」と思わせるには、自分の目線ではダメです。

いつも見慣れているものですからね。

では、子供の目線なら?

きっといつも見ている物がとてつもなく巨大に思えたり、見えていなかった物が視界に入ったりするはずです。


そんな目線に注意して、身の回りの物を撮影してみましょう。


例えばいつも使っている自転車を撮影する場合。

日常目線は「あなたの目線」なので、自転車の車体をやや見下ろす感じや横から見た構図でしょうか。


<before>

日常のワンショットにはなりますが、記録的な要素しかなく非日常は感じられません。


では目線を変えてみましょう。

子供目線だと自転車と同じくらいの目線…ですが、今回はさらに下げてみます。

地面スレスレから自転車を見る。


スマホをグッと下げて、地面スレスレから煽るように自転車を撮影します。

タイヤの模様から、ギアやチェーンの噛み合う様子が映し出されます。


<after>


日常で使う自転車が非日常になる瞬間です。

背景によっては、自転車の向こうに青空を入れた構図にすることもできます。


<after>


まずは「あなたの目線」を卒業することから始めましょう。

グリッド線を意識して構図を決めよう

次のポイントは「グリッド線を意識」した構図です。


そもそも撮影する時、グリッド線見ていますか?

グリッド線は、カメラを構えたとき画面に表示されている縦横の水平線です。

これを見ることで「傾き」や「被写体が画面を占める分量」が分かりやすくなります。


もし撮影時にグリッド線が表示されていない人は、カメラアプリ設定で表示させておきましょう。(ほとんどのカメラアプリには設定があります。)

グリッド線は縦横2本ずつが基本。

多すぎると画面が見づらくなるので、縦横2本をおすすめします。


このグリッド線を表示しておくことで、画面を見た時いろいろなことが分かります。

被写体を真ん中に納めることを「日の丸」構図と呼びますが、やはりど真ん中に来てこその日の丸構図です。


主役が真ん中からずれていたり、全体が傾いていては日常のワンショットと変わりありません。


<before>

上下左右、傾きが全て決まってこそ被写体が引き立ち非日常感が増します。


<after>


グリッド線はそれ以外にも活用シーンはたくさん。

斜めの線を意識して、被写体を手前から奥に配置すると奥行きを表現できます。


<after>


また、被写体・その他の占める分量が一目瞭然。

分かりやすい例でいうと、海で水平線を撮るときです。

「空と海」を半々で配置するのか、「空(または海)」の分量をグッと増やして空(または海)をアピールするのか。


<半々配置>


<海多め>


<空多め>


あなたはどれが好みでしたか?

このように気分や出したいイメージによってぐっと印象は変わります。

グリッド線があると、縦横(斜めも)が自然と意識しやすいのでおすすめです。

まとめ:非日常はあちこちに潜んでいる

お手軽に日常を非日常に変える撮影テク「目線」「グリッド線」を紹介しました。


被写体自体はいつも見る風景・物なのに、構図によってこんなに違ってくる。

非日常は気づいていないだけで、日常のあちこちに潜んでいるんです。


旅できない今でも、いかに非日常感を出すかにこだわって撮影を楽しんでみてくださいね。

いつか旅が再開できる頃には、あなたの撮影テクは自然と上がっているはずです!